Category Archives: Security Response News

?????????????? Linux ???

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シマンテックは、「モノのインターネット」を狙う目的で設計されたと思われる新しい Linux ワームを発見しました。このワームは、従来のコンピュータだけでなく、さまざまな種類の小型のインターネット対応デバイスも攻撃する機能を備えています。家庭用ルーター、セットトップボックス、防犯カメラといったデバイスに通常搭載されているチップアーキテクチャごとに亜種が存在します。このようなデバイスへの攻撃はまだ確認されていないものの、その危険性があることに多くのユーザーは気付いていません。これは、自分が所有するデバイス上で Linux が稼働していることを知らないためです。

ワーム Linux.Darlloz は、PHP の脆弱性を悪用して自身を拡散します。ここで利用されているのは、「PHP の「php-cgi」に存在する情報漏えいの脆弱性」(CVE-2012-1823)で、2012 年 5 月にはパッチが公開されている古い脆弱性です。攻撃者は最近、2013 年 10 月末に公開された概念実証(PoC)コードに基づいてこのワームを作成したようです。

Linux.Darlloz は、実行されるとランダムに IP アドレスを生成し、よく使われている ID とパスワードの組み合わせでデバイス上の特定のパスにアクセスして、HTTP POST 要求を送信します。これが脆弱性を悪用しています。標的にパッチが適用されていない場合には、悪質なサーバーからワームをダウンロードして次の標的を探します。現在、このワームは Intel x86 系システムにしか感染しないようです。というのは、悪用コードのダウンロード URL が、Intel アーキテクチャ用の ELF バイナリにハードコード化されているからです。

Linux は、最もよく知られているオープンソース OS で、各種のアーキテクチャに移植されています。Intel ベースのコンピュータに限らず各種の CPU を搭載した小型デバイス、たとえば家庭用ルーターやセットトップボックス、防犯カメラから、産業用制御システムなどでも稼働しています。デバイスによっては、Apache Web サーバーや PHP サーバーなど、設定や監視に使う Web ベースのユーザーインターフェースも用意されています。

シマンテックは、この攻撃者が、同じサーバー上で ARM、PPC、MIPS、MIPSEL など Intel 以外のアーキテクチャ用の亜種をすでにホストしていることも確認しています。

ARM_0.png

図. ELF ヘッダーの “e_machine” 値を見ると、このワームが ARM アーキテクチャ用であることがわかる

これらのアーキテクチャのほとんどは、前述したようなデバイスで使われています。攻撃者は、Linux が稼働している各種のデバイスに攻撃範囲を広げることで、感染の可能性を最大限に拡大しようと試みているようですが、PC 以外のデバイスに対する攻撃はまだ確認されていません。

組み込みのオペレーティングシステムとソフトウェアを使うデバイスの製造元では、ユーザーに確認することなく製品を設定しているので、事態が複雑になっています。多くのユーザーは、家庭やオフィスで脆弱なデバイスを使っているとは認識していません。デバイスの脆弱性を仮にユーザーが認識していたとしても、製品によっては製造元から更新版が提供されないという別の問題もあります。これは、デバイスのメモリが不足していたり CPU が低速すぎたりして新しいバージョンのソフトウェアをサポートできないなど、旧式の技術やハードウェアの制限が原因となります。

Linux.Darlloz への感染を防ぐために、以下の処理を実行することをお勧めします。

  1. ネットワークに接続されているすべてのデバイスを確認する。
  2. デバイスのソフトウェアを最新のバージョンに更新する。
  3. デバイスで使用できる場合には、セキュリティソフトウェアを更新する。
  4. デバイスに強力なパスワードを設定する。
  5. 以下のパスに対する着信 HTTP POST 要求が不要な場合には、ゲートウェイまたは各デバイスで遮断する。
  • -/cgi-bin/php
  • -/cgi-bin/php5
  • -/cgi-bin/php-cgi
  • -/cgi-bin/php.cgi
  • -/cgi-bin/php4

 

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寄稿: Vivek Krishnamurthi
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2013 年 12 月 2 日はサイバーマンデーに当たります。ヨーロッパではメガマンデーとも呼ばれ、ホリデーシーズンのオンラインショッピング客が増えるため、インターネット上の小売店でトラフィックが急増する 1 日です。サイバーマンデーという考え方が始まったのは、2005 年のことです。小売業界によれば、感謝祭が終わった直後の月曜日になると、仕事に戻った人々が職場のコンピュータからクリスマスプレゼントを購入するのです。サイバーマンデーをマーケティング的な誇大広告にすぎないとして一蹴する向きもありますが、大手小売店の多くが競争を繰り広げてきた結果、この 1 日の意味は無視できないほど大きくなっています。2012 年のサイバーマンデーには、米国内の小売店大手 500 社が 2 億 680 万ドルを売り上げ、ヨーロッパでもおよそ 5 億 6,500 万ユーロが消費されました。今年は、実店舗からオンラインストアに移る消費者がさらに増え、サイバーマンデーの売上が 13.1% 増加するものと専門家は予測しています。
 
一方、サイバーマンデーをめぐる誇大広告や、電子商取引サイトでこの日に予想されるトラフィックを考えると、攻撃者がサイバーマンデーを悪用して消費者と小売店の両方を狙う恐れがあります。RSA Security 社と Ponemon Institute 社の最近の調査によると、小売業界の IT 専門家のうち 64% が、サイバーマンデーのようにトラフィックの多い日に攻撃や詐欺行為が増えることを経験しています。にもかかわらず、そうした IT 専門家の 3 分の 1 は、高可用性と Web サイトの整合性を保証する特別な対策を取っていないのが現状です。しかも、ホリデーシーズン中のサイバー攻撃による直接のコストは、1 分間当たり 8,000 ドルとも言われています。
 
小売店に対する攻撃
サイバーマンデーに攻撃者が小売店や消費者を狙うには、いくつかの方法があります。個人情報の窃盗はその代表的な脅威で、ここ数年多くの店舗と消費者に被害をもたらしています。サイバーマンデーのトラフィックが増加することを考えると、小売店のインフラの脆弱性を狙い、消費者の情報を盗み出すマルウェアを仕掛けようとする攻撃者も、つられるようにして増える可能性があります。シマンテックの調査では、シマンテックによってスキャンされた Web サイトの 53% に、悪用の恐れがある脆弱性がパッチ未適用のまま残っていることが判明しています。
 
サイバーマンデーに企業を狙う脅威としては、分散サービス拒否(DDoS)攻撃も想定されます。小売店の多くはこれまでに DDoS 攻撃の影響を経験しており、2012 年に DDoS 攻撃を受けた英国企業のうち 43% は小売業でした。サイバーマンデーは、攻撃者が小売店に DDoS 攻撃を仕掛けるのに格好の日と言えそうです。攻撃者は、重要な意味のある日付に DDoS 攻撃を仕掛けることで知られていますが、それはサイバーマンデーのようにトラフィックが増える日に自分たちの行為が耳目を集めるとわかっているからです。攻撃者が DDoS 攻撃を利用するのは、Web 管理者の注意をそらしておき、裏で別の悪質な行為を実行する目的かもしれません。DDoS 攻撃の頻度が高くなってきていることは、今年の第 2 四半期に攻撃が 54% 増加したという報告からも明らかです。
 
エンドユーザー
サイバーマンデーを控えて保護対策を考えなければならないのは、もちろん小売店だけではありません。消費者もオンラインショッピングの安全性に注意する必要があります。今年は、モバイルデバイス経由で商品を検索する消費者が増えるだろうとアナリストは予測しています。マーケティング調査企業の eMarketer 社によれば、今年の電子商取引による総売上 2,623 億ドルのうち、モバイルでの売上は 416 億 8,000 万ドルに達し、2012 年比で 68.2% も上昇するでしょう。ところが、スマートフォンユーザーの 38% が過去 12 カ月間にモバイル対象のサイバー犯罪を経験していながら、モバイルデバイス所有者のおよそ半数は、パスワードやセキュリティソフトウェア、データバックアップといった基本的な保護対策すら実装していないことが、最新の 2013 年ノートン レポートで示されています。消費者によっては、PC よりもモバイルデバイスでのオンラインショッピングを好むのかもしれませんが、サイバー犯罪の脅威に対しては依然として無防備だということです。
 
詐欺師がサイバーマンデーに企業を狙うにしても消費者を狙うにしても、そこで利用するのは、従来型の定番の手口でしょう。シマンテックは最近、サイバーマンデーで一儲けするのであればその日に備えるべきと言ってユーザーを誘うスパム活動を確認しています。この電子メールには、その方法についてのアドバイスと称して 2 つのリンクが含まれています。これらのリンクをクリックするとスパムの Web ページにリダイレクトされますが、そのページにはユーザーが正規のサイトと思い込ませるためのビデオが含まれています。
 
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図. 受信したユーザーがサイバーマンデーで一儲けできると誘うスパムメール
 
安全のために
サイバーマンデーを安全に過ごすために、消費者と小売店は以下の注意点を守るようにしてください。
 
  • Web 管理者は、サイバーマンデーに先立って、インフラの脆弱性がすべて修正されていることを確認し、攻撃者に脆弱性を悪用されないようにしてください。また、怪しい活動がないか、ネットワークトラフィックの監視を怠らないでください。
  • 小売店は、システムへの侵入を狙ったソーシャルエンジニアリング攻撃に伴うリスクを従業員が理解するように教育する必要があります。攻撃が消費者にも影響を与える恐れもあります。同様に、小売業以外の企業も、従業員が職場のコンピュータからオンラインショッピングをする可能性に備えて、サイバーマンデーをめぐるフィッシング詐欺に注意するよう従業員を教育してください。
  • 消費者は、オンラインショッピングに最新バージョンのブラウザを使うよう心掛け、ウイルス対策ソフトウェアを含めて各ソフトウェアを常に最新の状態に保つようにしてください。シマンテックは、PC およびモバイルデバイス向けに最新のノートン製品を提供しています。
  • 消費者は、信頼できるオンラインショップだけから商品を購入し、ショッピングしている Web サイトが Secure Sockets Layer(SSL)で保護されていることを確認してください。保護されているサイトは、URL に「http」ではなく「https」が含まれているので区別がつきます。保護されていないサイトでは、口座情報を入力しないでください。
  • 迷惑メールにあるリンクは決してクリックしないでください。特に、信じられないほどお得な商品を宣伝している場合には注意が必要です。正規の小売店の公式 Web サイトを常に確認しておけば、どのような商品が提供されているかわかります。重要な口座情報などを電子メールで送信することも厳禁です。
  • 消費者は、ホリデーシーズンの間、銀行口座やクレジットカード情報を監視し、疑わしい購入記録や不正な送金記録があった場合にはただちに報告してください。

 

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A Winky Face Emoticon Is Not Enough: Man Fined for Facebook Comment

In Switzerland, a judge sentenced a young man to pay a fine for a comment he made on a social network. According to news reports, he felt he didn’t receive a sufficient number of birthday congratulations from his 290 friends on the social network…

Linux Worm Targeting Hidden Devices

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Symantec has discovered a new Linux worm that appears to be engineered to target the “Internet of things”. The worm is capable of attacking a range of small, Internet-enabled devices in addition to traditional computers. Variants exist for chip architectures usually found in devices such as home routers, set-top boxes and security cameras. Although no attacks against these devices have been found in the wild, many users may not realize they are at risk, since they are unaware they own devices that run Linux.

The worm, Linux.Darlloz, exploits a PHP vulnerability to propagate itself in the wild. The worm utilizes the PHP ‘php-cgi’ Information Disclosure Vulnerability (CVE-2012-1823), which is an old vulnerability that was patched in May 2012. The attacker recently created the worm based on the Proof of Concept (PoC) code released in late Oct 2013.

Upon execution, the worm generates IP addresses randomly, accesses a specific path on the machine with well-known ID and passwords, and sends HTTP POST requests, which exploit the vulnerability. If the target is unpatched, it downloads the worm from a malicious server and starts searching for its next target. Currently, the worm seems to infect only Intel x86 systems, because the downloaded URL in the exploit code is hard-coded to the ELF binary for Intel architectures.

Linux is the best known open source operating system and has been ported to various architectures. Linux not only runs on Intel-based computers, but also on small devices with different CPUs, such as home routers, set-top boxes, security cameras, and even industrial control systems. Some of these devices provide a Web-based user interface for settings or monitoring, such as Apache Web servers and PHP servers.

We have also verified that the attacker already hosts some variants for other architectures including ARM, PPC, MIPS and MIPSEL on the same server.

ARM_0.png

Figure: The “e_machine” value in ELF header indicates the worm is for ARM architecture.

These architectures are mostly used in the kinds of devices described above. The attacker is apparently trying to maximize the infection opportunity by expanding coverage to any devices running on Linux. However, we have not confirmed attacks against non-PC devices yet.

Vendors of devices with hidden operating systems and software, who have configured their products without asking users, have complicated matters. Many users may not be aware that they are using vulnerable devices in their homes or offices. Another issue we could face is that even if users notice vulnerable devices, no updates have been provided to some products by the vendor, because of outdated technology or hardware limitations, such as not having enough memory or a CPU that is too slow to support new versions of the software.

To protect from infection by the worm, Symantec recommends users take the following steps:

  1. Verify all devices connected to the network
  2. Update their software to the latest version
  3. Update their security software when it is made available on their devices
  4. Make device passwords stronger
  5. Block incoming HTTP POST requests to the following paths at the gateway or on each device if not required:
  • -/cgi-bin/php
  • -/cgi-bin/php5
  • -/cgi-bin/php-cgi
  • -/cgi-bin/php.cgi
  • -/cgi-bin/php4

Cyber Monday Shoppers and Retailers Beware of Scams and Attacks

Contributor: Vivek Krishnamurthi

 
December 2, 2013 marks Cyber Monday, the day when Internet retailers expect to experience a major surge in traffic thanks to people shopping online for the holiday season. The concept of Cyber Monday, or Mega Mo…

?????????????? Blackshades RAT ???

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2012 年 7 月、有名なリモートアクセスツール(RAT)、Blackshades RAT に関与していた中心人物が逮捕されたと報じられました。主犯格が逮捕され、2010 年にはそのコードが漏えいしたにもかかわらず、Blackshades RAT は今もなお販売され、サイバー犯罪に使われています。それどころか、シマンテックセキュリティレスポンスは、過去 5 カ月の間に Blackshades RAT の使用が増加していることさえ確認しています。
 
Blackshades RAT(シマンテック製品では W32.Shadesrat として検出されます)は、侵入先のシステムからパスワードなどのアカウント情報を収集し、悪質なコマンド & コントロール(C&C)サーバーに送信します。最近の増加傾向を踏まえて、今回の感染活動を管理している C&C サーバーを調査したところ、Cool 悪用ツールキットとの関係が明らかになりました。Cool 悪用ツールキットは W32.Shadesrat やその他のマルウェア群の拡散に使われています。
 
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図 1. 2013 年 7 月以降の Shadesrat の推移
 
最近見つかった脆弱性を悪用して、産業界やシンクタンク、政府機関、一般ユーザーを狙う、Web サーバーへの攻撃がここ数年、目に見えて増加しています。どの場合でも攻撃者の目標は非常にはっきりしており、ユーザーのコンピュータ上で悪質なペイロードを実行することにあります。攻撃者がそのために使っているのが、各種の悪用ツールキットです。
 
W32.Shadesrat による感染件数の増加を調べるなか、シマンテックは感染したコンピュータからアカウント情報を収集する際に使われている数百の C&C サーバーを特定しました。W32.Shadesrat は、電子メールサービス、Web サービス、インスタントメッセージアプリケーション、FTP クライアントなどのさまざまなアカウント情報を狙っています。スパマーが新しい電子メールアカウント情報を求める場合でも、攻撃者が新しいサーバーやサービスへのアクセスを狙ってセキュリティ侵害を試み続けたり、特定の情報の抽出を狙ったりする場合でも、目的はこの手の情報です。
 
シマンテックの調査によると、ほぼすべての C&C サーバーがいずれかの時点で悪用ツールキットをホストしており、Blackhole 悪用ツールキットと Cool 悪用ツールキットの作成者が逮捕されるまでは、後者が最も有力でした。これらのツールキットは、ユーザーのコンピュータでさまざまな脆弱性を悪用し、悪質なペイロードを実行して感染を試みます。アンダーグラウンドのグループは、こうした攻撃を実行できるだけの多様なリソースを抱えています。
 
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図 2. 作成者逮捕までの 9 月から 10 月の間に C&C サーバーで使われた悪用ツールキット
 
また、Blackhole 悪用ツールキットと Cool 悪用ツールキットの作成者が逮捕された後で、この 2 つの悪用ツールキットがほぼ姿を消し、新たな選択肢として Neutrino が浮上したことも確認されています。
 
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図 3. 作成者逮捕後の 10 月から 11 月の間に C&C サーバーで使われた悪用ツールキット
 
無防備なユーザーが感染してしまうと、複数のペイロードがダウンロードされ、RAT によって制御を乗っ取られるか、ダウンローダによって別の機能を持つ後続のマルウェアがインストールされてしまいます。
 
C&C サーバーは、以下のように他のマルウェアも拡散します。
 
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図 4. 9 月から 10 月の間に C&C サーバーによって拡散された脅威
 
シマンテックは遠隔測定システムを使って、C&C サーバーの所在地と、W32.Shadesrat の感染が多い国や地域を特定しました。
 
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図 5. C&C サーバーの所在地
 
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図 6. W32.Shadesrat の感染状況
 
C&C サーバーのホストが最も多く置かれていたのは、リトアニアと米国です。感染件数が最も多いのはインドで、米国、英国がそれに次いでいますが、W32.Shadesrat の被害は世界中に広がっています。
 
W32.Shadesrat の感染状況を見ると、攻撃者は可能なかぎり多くのコンピュータに感染することを試みているようです。特定のユーザーや企業を標的にしている様子はありません。
 
以上のことから、W32.Shadesrat の完成度の高さと、攻撃者がふんだんに使えるリソースの豊富さがうかがえます。お使いのソフトウェアは常に最新の状態に保ち、ウイルス対策ソリューションについても最新の定義に更新するようにしてください。
 
 
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シマンテックは、「複数の一太郎製品に存在する不解決のリモートコード実行の脆弱性」(CVE-2013-5990)として知られる一太郎の新しいゼロデイ脆弱性について、以前ブログでお伝えしました。この時点では、この脆弱性が盛んに悪用されていることは確認されたものの、うまく機能せず実際にコンピュータへの侵入はありませんでした。その 1 週間後、シマンテックは、攻撃者の意図どおりに動作する悪用コードを複数のインシデントで確認しました。この悪用コードは、標的型攻撃でよく使われているバックドアを利用して、標的のコンピュータに実際に侵入することが可能です。脆弱性の悪用に使われているファイルは、以前の攻撃と同じくリッチテキスト形式で、ジャストシステム社が開発したワープロソフトウェア「一太郎」が標的になっています。
 
悪用が不首尾に終わった前回の攻撃では、悪質な文書に Backdoor.Vidgrab の亜種とシェルコードが埋め込まれていました。このときのサンプルの場合、シマンテックのテスト環境では、シェルコードはバックドアを投下することができませんでした。今回の悪質な文書ファイルには、Backdoor.KorplugBackdoor.Misdat、および Trojan Horse として検出される各種のマルウェアを投下するシェルコードが含まれています。投下されるのはいずれも、標的型攻撃でおなじみのバックドア型のトロイの木馬です。Backdoor.Korplug は 2012 年に出現して以来、標的型攻撃で頻繁に使われています。Backdoor.Misdat は 2011 年、米国や日本に拠点を置く組織が狙われたときに主として確認されましたが、最近の攻撃ではあまり使われていません。
 
ペイロードとして Backdoor.Vidgrab を使い続けていたうちは悪用の試みに失敗していましたが、その後は戦術を変えて各種のバックドアを使うようになり、悪用に成功するようになっています。また、シマンテックは、今回標的が広がってより多くの組織が狙われるようになっていることも確認しています。このことから、攻撃者はテスト運用を行って悪用の成否を確かめる段階を終え、いよいよ一太郎の脆弱性を悪用して実害のある攻撃を仕掛ける段階に入ったのではないかと考えられます。さらに、一太郎の脆弱性を悪用した攻撃を仕掛けるためのツールキットを他の攻撃者と共有し始めている可能性もあります。いずれにしても、この脆弱性を悪用する攻撃が増加していることは確かであり、一太郎をお使いのユーザーはこれらの攻撃に警戒する必要があります。
 
ただし、脆弱性の悪用に成功している攻撃が複数見つかったとしても、一太郎ユーザーが大騒ぎする必要はありません。この脆弱性に対するパッチはすでに公開されており、ダウンロードできるようになっています。まだこのパッチを適用していない場合には、ただちにパッチを適用してください。シマンテックは、今回説明した悪質なリッチテキストファイルを Trojan.Mdropper として検出します。
 
 
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寄稿: Joseph Graziano

ソーシャルエンジニアリングスパムの新たな手口として、ユーザーを欺いてコンピュータ上でマルウェアを実行させようとする巧妙な手法が出回っています。今回マルウェア作成者が使っているのは、ウイルス対策ソフトウェア企業からの電子メールに偽装する手口です。エンドユーザー各自で重要なシステム更新をインストールする必要があると説明したうえで、ウイルス対策ソフトウェアの修正パッチを装ったファイルが添付されています。この電子メールは、Cryptolocker Trojan のように最近メディアを賑わせた新しい脅威を特に想定して、検出定義がまだ用意されていないかもしれないというユーザーの不安につけ込みます。この手のソーシャルエンジニアリングは、ユーザーを誘導して添付ファイルを開かせ、実際には何がインストールされるのかを深く考えないまま修正パッチと称するマルウェアをインストールさせようとするのが特徴です。

シマンテックが確認した電子メールの件名は多岐にわたりますが、なかには著名なセキュリティ企業の名前も使われています。

  • AntiVir Desktop: Important System Update – requires immediate action(AntiVir Desktop: 重要なシステム更新のお知らせ – 緊急対応が必要です)
  • Avast Antivirus: Important System Update – requires immediate action(Avast Antivirus: 重要なシステム更新のお知らせ – 緊急対応が必要です)
  • AVG Anti-Virus Free Edition: Important System Update – requires immediate action(AVG Anti-Virus Free Edition: 重要なシステム更新のお知らせ – 緊急対応が必要です)
  • Avira Desktop: Important System Update – requires immediate action(Avira Desktop: 重要なシステム更新のお知らせ – 緊急対応が必要です)
  • Baidu Antivirus: Important System Update – requires immediate action(Baidu Antivirus: 重要なシステム更新のお知らせ – 緊急に対応が必要です)
  • Cloud Antivirus Firewall: Important System Update – requires immediate action(Cloud Antivirus Firewall: 重要なシステム更新のお知らせ – 緊急に対応が必要です)
  • ESET NOD32 Antivirus: Important System Update – requires immediate action(ESET NOD32 Antivirus: 重要なシステム更新のお知らせ – 緊急に対応が必要です)
  • Kaspersky Anti-Virus: Important System Update – requires immediate action(Kaspersky Anti-Virus: 重要なシステム更新のお知らせ – 緊急に対応が必要です)
  • McAfee Personal Firewall: Important System Update – requires immediate action(McAfee Personal Firewall: 重要なシステム更新のお知らせ – 緊急に対応が必要です)
  • Norton AntiVirus: Important System Update – requires immediate action(ノートン アンチウイルス: 重要なシステム更新のお知らせ – 緊急に対応が必要です)
  • Norton Internet Security: Important System Update – requires immediate action(ノートン インターネットセキュリティ: 重要なシステム更新のお知らせ – 緊急に対応が必要です)
  • Norton 360: Important System Update – requires immediate action(ノートン 360: 重要なシステム更新のお知らせ – 緊急に対応が必要です)
  • Symantec Endpoint Protection: Important System Update – requires immediate action(Symantec Endpoint Protection: 重要なシステム更新のお知らせ – 緊急に対応が必要です)
  • Trend Micro Titanium Internet Security: Important System Update – requires immediate action(Trend Micro Titanium Internet Security: 重要なシステム更新のお知らせ – 緊急に対応が必要です)

件名は異なっていても、添付された zip ファイルに悪質な実行可能ファイルが含まれている点は変わりません。

マルウェアが実行されると、networksecurityx.hopto.org に接続して別のファイルがダウンロードされます。このマルウェアは、ozybe.exe というプロセスを使ってタスクを実行します。

 

保護対策と基本的なセキュリティ対策(ベストプラクティス)

これらの電子メールや類似の電子メールは、Symantec Email Security.cloud の Skeptic スキャナによって、エンドユーザーに届く前に遮断されます。また、シマンテックは、この攻撃に関連するファイルを以下の定義名で検出します。

ソーシャルエンジニアリングスパムによる攻撃の被害者にならないように、以下の基本的なセキュリティ対策(ベストプラクティス)に従うことをお勧めします。

  • 電子メールメッセージの中の疑わしいリンクはクリックしない。
  • 知らない相手から送信された電子メールの添付ファイルは開かない。
  • 電子メールに返信するときに個人情報を記述しない。
  • ノートン インターネットセキュリティやノートン 360 など、フィッシング詐欺やソーシャルネットワーク詐欺から保護する統合セキュリティソフトウェアを使う。
  • 電子メールで送られてきたリンクや、ソーシャルネットワークに掲載されているリンクがどんなに魅力的でも不用意にクリックしない。

 

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Ichitaro Vulnerability Successfully Exploited in the Wild

In a previous blog, Symantec reported a new Ichitaro zero-day vulnerability known as the Multiple Ichitaro Products Unspecified Remote Code Execution Vulnerability (CVE-2013-5990). This flaw was being actively exploited in the wild, but the exploit was…

Blackshades Rat Usage on the Rise Despite Author’s Alleged Arrest

Back in 2012, a key player involved with the prominent Remote Administration Tool (RAT) known as Blackshades RAT was reportedly arrested. Despite his alleged arrest, and with its code leaked in 2010, the tool is still being sold and used in cybercrimin…