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Potential Internet Explorer 10 Zero-Day Vulnerability

Symantec is currently investigating reports of a potential zero-day exploit affecting Internet Explorer 10 in the wild. This appears to be a watering hole attack that was hosted on a compromised website in the United States. The watering hole attack website redirected unsuspecting users to another compromised website that hosted the zero-day attack.

We continue to analyze the attack vector and associated samples for this potential zero-day. Our initial analysis reveals that the Adobe Flash malicious SWF file contains shell code that appears to be targeting 32-bit versions of Windows 7 and Internet Explorer 10. We have identified a back door being used in this attack that takes screenshots of the victim’s desktop and allows the attacker to take control of the victim’s computer. We identify and detect this file as Backdoor.Trojan.

Symantec also has the following IPS coverage for this watering hole attack:

Symantec Security Response is currently working with Microsoft on this issue and will continue to update our protections. Please monitor our Security Response blog for further developments.

Windows ????????????????????

      No Comments on Windows ????????????????????

11 月 27 日、Microsoft 社は Windows XP と Windows Server 2003 のカーネルコンポーネントにゼロデイ脆弱性が最近発見されたとして、セキュリティアドバイザリを公開しました。アドバイザリによると、Microsoft Windows カーネル ‘NDProxy.sys’ に存在するローカル特権昇格の脆弱性(CVE-2013-5065)により、攻撃者がカーネルレベルの特権を使って任意のコードを実行できる恐れがあります。攻撃者が脆弱性の悪用に成功すると、影響を受けるコンピュータは完全に危殆化してしまいます。

シマンテックは、この脆弱性を悪用しようとする攻撃を認識しており、11 月始めから攻撃が活発になっていることを確認しています。この攻撃では主に、syria15.10.pdf や Note_№107-41D.pdf といった名前の悪質な PDF ファイルが電子メールに添付されて送られてきます。また、攻撃者が用意した Web サイトから、標的のユーザーが騙されて悪質なファイルをダウンロードしてしまう場合もあります。

この脆弱性の悪用に成功すると、侵入先のコンピュータに別の悪質なファイルが投下されます。この悪質なファイルは 10 月中旬以降確認されており、シマンテックでは Trojan.Wipbot として検出します。このトロイの木馬は、システム情報を収集し、コマンド & コントロール(C&C)サーバーに接続します。シマンテックの遠隔測定によると、現在、インド、オーストラリア、米国、チリ、ハンガリー、ドイツ、ノルウェイ、サウジアラビアなど、さまざまな国や地域で、悪質な PDF が少数ながらも検出されていることが報告されています。
 

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図. この脆弱性を悪用する攻撃の分布図
 

シマンテック製品では、この攻撃を Trojan.Pidief または Suspicious.Cloud.7.F として検出する場合もあります。また、悪用コードを検出してダウンロードを遮断するために、以下のウイルス対策定義と侵入防止システム(IPS)のシグネチャも追加されています。

この Windows の脆弱性に対処するパッチはまだリリースされていませんが、Microsoft 社はセキュリティアドバイザリにおいて回避策を公開しています。

いつものように、最新のソフトウェアパッチを適用してコンピュータを最新の状態に保つことをお勧めします。また、このような攻撃から保護するために、シマンテックの最新技術をお使いいただき、シマンテックのコンシューマ向けまたはエンタープライズ向けの最新ソリューションを導入してください。

 

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Windows ????????????????????

      No Comments on Windows ????????????????????

11 月 27 日、Microsoft 社は Windows XP と Windows Server 2003 のカーネルコンポーネントにゼロデイ脆弱性が最近発見されたとして、セキュリティアドバイザリを公開しました。アドバイザリによると、Microsoft Windows カーネル ‘NDProxy.sys’ に存在するローカル特権昇格の脆弱性(CVE-2013-5065)により、攻撃者がカーネルレベルの特権を使って任意のコードを実行できる恐れがあります。攻撃者が脆弱性の悪用に成功すると、影響を受けるコンピュータは完全に危殆化してしまいます。

シマンテックは、この脆弱性を悪用しようとする攻撃を認識しており、11 月始めから攻撃が活発になっていることを確認しています。この攻撃では主に、syria15.10.pdf や Note_№107-41D.pdf といった名前の悪質な PDF ファイルが電子メールに添付されて送られてきます。また、攻撃者が用意した Web サイトから、標的のユーザーが騙されて悪質なファイルをダウンロードしてしまう場合もあります。

この脆弱性の悪用に成功すると、侵入先のコンピュータに別の悪質なファイルが投下されます。この悪質なファイルは 10 月中旬以降確認されており、シマンテックでは Trojan.Wipbot として検出します。このトロイの木馬は、システム情報を収集し、コマンド & コントロール(C&C)サーバーに接続します。シマンテックの遠隔測定によると、現在、インド、オーストラリア、米国、チリ、ハンガリー、ドイツ、ノルウェイ、サウジアラビアなど、さまざまな国や地域で、悪質な PDF が少数ながらも検出されていることが報告されています。
 

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図. この脆弱性を悪用する攻撃の分布図
 

シマンテック製品では、この攻撃を Trojan.Pidief または Suspicious.Cloud.7.F として検出する場合もあります。また、悪用コードを検出してダウンロードを遮断するために、以下のウイルス対策定義と侵入防止システム(IPS)のシグネチャも追加されています。

この Windows の脆弱性に対処するパッチはまだリリースされていませんが、Microsoft 社はセキュリティアドバイザリにおいて回避策を公開しています。

いつものように、最新のソフトウェアパッチを適用してコンピュータを最新の状態に保つことをお勧めします。また、このような攻撃から保護するために、シマンテックの最新技術をお使いいただき、シマンテックのコンシューマ向けまたはエンタープライズ向けの最新ソリューションを導入してください。

 

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Windows ????????????????????

      No Comments on Windows ????????????????????

11 月 27 日、Microsoft 社は Windows XP と Windows Server 2003 のカーネルコンポーネントにゼロデイ脆弱性が最近発見されたとして、セキュリティアドバイザリを公開しました。アドバイザリによると、Microsoft Windows カーネル ‘NDProxy.sys’ に存在するローカル特権昇格の脆弱性(CVE-2013-5065)により、攻撃者がカーネルレベルの特権を使って任意のコードを実行できる恐れがあります。攻撃者が脆弱性の悪用に成功すると、影響を受けるコンピュータは完全に危殆化してしまいます。

シマンテックは、この脆弱性を悪用しようとする攻撃を認識しており、11 月始めから攻撃が活発になっていることを確認しています。この攻撃では主に、syria15.10.pdf や Note_№107-41D.pdf といった名前の悪質な PDF ファイルが電子メールに添付されて送られてきます。また、攻撃者が用意した Web サイトから、標的のユーザーが騙されて悪質なファイルをダウンロードしてしまう場合もあります。

この脆弱性の悪用に成功すると、侵入先のコンピュータに別の悪質なファイルが投下されます。この悪質なファイルは 10 月中旬以降確認されており、シマンテックでは Trojan.Wipbot として検出します。このトロイの木馬は、システム情報を収集し、コマンド & コントロール(C&C)サーバーに接続します。シマンテックの遠隔測定によると、現在、インド、オーストラリア、米国、チリ、ハンガリー、ドイツ、ノルウェイ、サウジアラビアなど、さまざまな国や地域で、悪質な PDF が少数ながらも検出されていることが報告されています。
 

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図. この脆弱性を悪用する攻撃の分布図
 

シマンテック製品では、この攻撃を Trojan.Pidief または Suspicious.Cloud.7.F として検出する場合もあります。また、悪用コードを検出してダウンロードを遮断するために、以下のウイルス対策定義と侵入防止システム(IPS)のシグネチャも追加されています。

この Windows の脆弱性に対処するパッチはまだリリースされていませんが、Microsoft 社はセキュリティアドバイザリにおいて回避策を公開しています。

いつものように、最新のソフトウェアパッチを適用してコンピュータを最新の状態に保つことをお勧めします。また、このような攻撃から保護するために、シマンテックの最新技術をお使いいただき、シマンテックのコンシューマ向けまたはエンタープライズ向けの最新ソリューションを導入してください。

 

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Attack Exploits Windows Zero-Day Elevation of Privilege Vulnerability

On November 27, Microsoft issued a security advisory regarding the recent discovery of a zero-day vulnerability in a kernel component of Windows XP and Windows Server 2003. The advisory states that the Microsoft Windows Kernel ‘NDProxy.sys’ Local Privilege Escalation Vulnerability (CVE-2013-5065) can allow an attacker to execute arbitrary code with kernel-level privileges. Successful exploits will result in the complete compromise of affected computers.

Symantec is aware of the attacks attempting to exploit the vulnerability and confirms the attacks have been active since the beginning of November. The attack arrives as a malicious PDF file with file names such as syria15.10.pdf or Note_№107-41D.pdf, likely by an email attachment, although there is a possibility that targeted users are being enticed to download the malicious file from a website prepared by the attacker.

Upon successful exploitation of the vulnerability, another malicious file, observed since mid-October, is dropped onto the compromised computer which Symantec detects as Trojan.Wipbot. This Trojan collects system information and connects to a command-and-control (C&C) server. Symantec telemetry is currently reporting a small number of detections for malicious PDFs in various countries including India, Australia, United States, Chile, Hungary, Germany, Norway, and Saudi Arabia.
 

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Figure. Distribution of attacks exploiting the vulnerability
 

Symantec may also detect this attack as Trojan.Pidief and Suspicious.Cloud.7.F. The following antivirus detection and Intrusion Prevention System (IPS) signature has also been added to detect the exploit code and block any downloads:

No patch is available for the Windows vulnerability, however, Microsoft has provided a workaround in its security advisory.

As always, we recommend computers be kept up to date with the latest software patches and to use the latest Symantec technologies and incorporate the latest Symantec consumer and enterprise solutions to best protect against attacks of this kind.

???????: ????????????????????????

      No Comments on ???????: ????????????????????????

ここ最近、いくつものゼロデイ脆弱性が矢継ぎ早に出現しており、セキュリティ業界も世界中の IT 管理者も、その対応に追われています。集中攻撃の後で一息つく暇もなく、また新しいゼロデイ攻撃が登場し、問題を起こそうとしています。その対象は主として日本のユーザーです。今回の脆弱性は、日本のワープロソフトウェア「一太郎」に存在するからです。

一太郎の開発元、ジャストシステム社は先日、「複数の一太郎製品に存在する未解決のリモートコード実行の脆弱性」(CVE-2013-5990)により任意のコードが実行されることを発表しました。シマンテックは、2013 年 9 月にこの脆弱性の悪用を試みる攻撃が活動中であることを確認しましたが、シマンテックのテスト環境では、その悪用は機能せず、システムへの侵入は果たせませんでした。いつものとおり、シマンテックはこの発見に続いて、必要な脆弱性開示の手続きを取りました。

シマンテックの解析によると、今回の攻撃で Trojan.Mdropper として検出されるサンプルにはすべて、Backdoor.Vidgrab として検出される同じバックドア型のトロイの木馬が含まれていることが判明しています。悪用に成功すると、理論上はシェルコードが実行され、簡体字中国語版のメモ帳が投下されて起動する一方、システムが危殆化してバックドアがリモートサイトに接続します。これと同時に、同じ Backdoor.Vidgrab の亜種が、「Microsoft Internet Explorer のメモリ破損の脆弱性」(CVE-2013-3893)を悪用する水飲み場型攻撃のペイロードとして使われていました(この脆弱性に対しては 2013 年 10 月にパッチが公開済み)。このことから、Internet Explorer の脆弱性を悪用する攻撃と、一太郎の脆弱性を悪用する攻撃の背後には、同じマルウェアグループ、あるいは密接な関係にある別のグループが関与していると考えてもよさそうです。Backdoor.Vidgrab はアジア太平洋地域を狙っており、特に政府関連機関が主な標的となっていることがトレンドマイクロ社の調査によって明らかになっています。シマンテックの遠隔測定も、その見解と矛盾しません。

標的に Trojan.Mdropper が送信される際、電子メールには一太郎のファイル拡張子である .jtd の付いたファイルが添付されていますが、これは実際には .rtf(リッチテキスト形式)ファイルです。.jtd は一太郎専用のファイル形式なので、Microsoft Word でこのファイルを開くことはできません。この攻撃活動で注目に値するのは、マルウェアグループが電子メールに使っている件名も本文も、一般的な標的型攻撃の場合とは異なっていることです。この標的型攻撃で使われている電子メールの例を以下の図に示します。

Figure_1.png

図. 標的型攻撃に使われている電子メール

この電子メールは、日本で人気のあるオンラインショッピングサイトで各種の商品を購入するようユーザーを誘導します。また、会員が購入した場合にはもれなく通常の 2 倍のポイントを獲得でき、送料も無料になると謳っています。電子メールの添付ファイルは、一太郎の悪用コードを含むチラシです。

2013 年 6 月、シマンテックは .jtd 拡張子を使う類似の Trojan.Mdropper の亜種を確認しましたが、その送り先も上記のマルウェアを受け取った組織でした。異なっているのはファイル形式で、今回の攻撃ではリッチテキスト形式が使われていますが、以前の攻撃では Microsoft Graph グラフを埋め込んだ Microsoft Word 文書が使われていました。特別に細工された Word 文書は、簡体字中国語版の Microsoft Office で作成されたものです。シマンテックの調査によると、この悪用コードも脆弱性の悪用に失敗しています。悪用に成功していれば、シェルコードによって以下の URL からマルウェアがダウンロードされるはずでした。

http://googles.al[削除済み]my.com/index.html

このドメインをホストしているサーバーは、Mandiant 社が「APT12」と呼ぶグループに関連しており、そのマルウェア自体は Trojan.Krast として検出されます。

APT12 グループに属していると思われる攻撃者は、BackdoorVidgrab も開発した可能性があり、同一ではないものの類似の標的を執拗に狙って、一太郎の悪用を試みているようです。この攻撃者は、悪用コードがうまく動作するかどうかをテストするための実験材料として標的を利用している可能性もあります。また、今回の攻撃はただの前哨戦であり、電子メールの効果的な本文や件名、たとえば標的を欺いて悪質な添付ファイルを開かせるだけの説得力がある本文や件名を見つけるために実施されたテストである可能性もあります。

今回ご報告した .jtd ファイルは Trojan.Mdropper として検出されます。また、シマンテックの .Cloud 製品でも、悪質な一太郎ファイルが添付された電子メールは安全に遮断されます。

一太郎をお使いのユーザーは、感染を防ぐために、ジャストシステム社から最新のパッチをダウンロードして適用するようにしてください。

 

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Yet Another Zero-Day: Japan Hit with Ichitaro Vulnerability

The security industry, as well as IT administrators across the globe, has been busy recently dealing with multiple zero-day vulnerabilities emerging in quick succession. Before anyone has time to draw a breath after the barrage, yet another zero-day ha…

Hidden Lynx ?????????????????????

      No Comments on Hidden Lynx ?????????????????????

11 月 11 日、Microsoft 社は新しいゼロデイ脆弱性「Microsoft Internet Explorer に存在する未解決の情報漏えいの脆弱性」(CVE-2013-3918)に関するブログを公開しました。これは Internet Explorer の ActiveX コントロールに影響する脆弱性で、11 月 8 日に情報が公開されたばかりです。同ブログによると、これは 11月 12日火曜日午前 10:00 頃(太平洋時間)に Windows Update を通じて MS13-090 として公開されたセキュリティ情報で対処が予定されている脆弱性でした。シマンテックは Microsoft Active Protections Program(MAPP)に参加しているため、この脆弱性については確認済みであり、シマンテック製品をお使いのお客様に対して以下の保護対策を提供しています。

ウイルス対策:
Bloodhound.Exploit.519

侵入防止システム(IPS):
Web Attack: Internet Explorer CVE-2013-3918

シマンテックは、このゼロデイ脆弱性が水飲み場型攻撃に悪用されているという公開情報に基づいて、Hidden Lynx(謎の山猫)と呼ばれるグループとの関連性を突きとめることができました。このグループについては、これまでにもブログホワイトペーパーで詳細をお伝えしています。シマンテックの調査と解析により、今回の攻撃は Hidden Lynx グループとコマンド & コントロールサーバー(IP アドレス 111.68.9.93)を共有しており、公開情報で指摘されたサンプルも、Hidden Lynx グループによって使われている Trojan.Naid の亜種であることが判明しています。以下の解説画像は、多くの被害をもたらしている Hidden Lynx グループについて重要な情報をまとめたものです。

HiddenLynx-Infographic.png

シマンテックは、最善の保護対策を提供できるように、この攻撃の調査を続ける予定です。いつものように、最新のソフトウェアパッチを適用してシステムを最新の状態に保つことをお勧めします。また、このような攻撃から保護するために、シマンテックの最新技術をお使いいただき、シマンテックのコンシューマ向けまたはエンタープライズ向けの最新ソリューションを導入してください。

 

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New Zero-day Vulnerability Shares Links to Hidden Lynx

On November 11, Microsoft published a blog post about a new zero-day Microsoft Internet Explorer Unspecified Information Disclosure Vulnerability (BID 63629/CVE-2013-3918) affecting an Internet Explorer Active X Control, that had been publically disclo…

????????????????????????

      No Comments on ????????????????????????

韓国では最近、ゼロデイ脆弱性を悪用するサイバー攻撃、オンラインバンキングを狙うトロイの木馬、ゲームを狙うトロイの木馬、バックドア、そして同国を狙った分散サービス拒否(DDoS)攻撃といった報道が相次ぎ、メディアの注目を集め続けています。シマンテックは、Downloader.Tandfuy を中心としてこれらの要素をすべて取り込んだ最新の攻撃活動を確認しました。

「韓国と日本を対象とする標的型攻撃で悪用された Internet Explorer の新しいゼロデイ脆弱性」と題した最近のブログでも、「Microsoft Internet Explorer のメモリ破損の脆弱性」(CVE-2013-3897)を悪用した、韓国を狙う攻撃についてお伝えしました。シマンテックがこの攻撃について調査した結果、攻撃者は韓国に対する一連の攻撃で、以前は別の悪用コードを使っていたことが判明しています。また、この攻撃が 2013 年 9 月始めから韓国を標的として続いている攻撃活動の一部であることも明らかになっています。これら一連の攻撃では、何種類もの悪質コードが多数使われており、Downloader.Tandfuy を皮切りに、Trojan.SequendropBackdoor.GhostnetTrojan.Chost、および Infostealer.Gampass が続けざまにダウンロードされます。
 

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図. 韓国を狙った Tandfuy サイバー攻撃の図解
 

ブログサイトにアクセスすると悪質な処理が引き起こされる

最新の攻撃は、被害者が韓国で人気のあるブログサイトにアクセスすることから始まります。このサイトには、ゼロデイ脆弱性 CVE-2013-3897 の悪用コードが仕掛けられており、訪問者のコンピュータで韓国語または日本語が使われているかどうかをチェックする追加のコードも存在します。どちらの言語も見つからなければ攻撃はそこで終了しますが、標的となる言語が見つかった場合には悪用コードが実行され、Downloader.Tandfuy のダウンロードで攻撃が始まります。Downloader.Tandfuy が韓国で拡散したのは、「Microsoft Internet Explorer に存在する解放後使用のリモートコード実行の脆弱性」(CVE-2013-1347)が最近悪用された結果であることが確認されています。どちらの場合も、Downloader.Tandfuy は、続いて Trojan.Sequendrop をダウンロードし、それが Backdoor.Ghostnet、Trojan.Chost、または Infostealer.Gampass で構成される別の脅威を投下します。

Backdoor.Ghostnet は広く知られている脅威で、このブログでも 2009 年に 「Ghostnet Toolset-Back Door at the Click of a Button」(英語)というブログで説明しことがあります。この脅威は過去にスパイ活動に関連して使われたこともありますが、Gh0st RAT として知られるこのリモートアクセス型のトロイの木馬(RAT)は、今では誰でも自由にインターネットからダウンロードして入手することができます。

Trojan.Chost は侵入先のコンピュータ上でホストファイルを改ざんし、Web サイトに対する DNS 要求を別のサイトにリダイレクトします。今回の場合、ホストファイルは、韓国のいくつかのオンラインバンキングサイトを攻撃者のサイト(IP アドレス 174.139.5.34 または 98.126.76.109)にリダイレクトするように改ざんされます。解析時点では、韓国のオンラインバンキングサイトから攻撃者のサイトにリダイレクトされた後で実行される処理の内容は特定できませんでした。Web サイトをリダイレクトさせようとする攻撃者の動機は、オンラインバンキングのログイン情報を狙って何らかのフィッシング攻撃を実行することだと考えられます。

Trojan.Sequendrop によって投下される最後の脅威は Infostealer.Gampass で、これはその名前が示すとおり、オンラインゲームのログイン情報を盗み出す目的で使われます。興味深いのは、先日いくつかのメディアサイトで、韓国で 16 個の Web サイトが DDoS 攻撃を受けたという報道があったことです。今回の攻撃のうち、ちょうどその報道と同時期に検出された Infostealer.Gampass の最新サンプルを解析したところ、Infostealer.Gampass は、DDoS 攻撃が報じられた 16 個の Web サイトに定期的にアクセスすることが判明したのです。Infostealer.Gampass は、djdjdava.jpg という名前のファイルをダウンロードするために、これら 16 個の Web サイトにアクセスしていました。djdjdava.jpg は、画像ファイルに偽装していますが実際には実行可能ファイルであり、Downloader.Tandfuy または Infostealer.Gampass の更新版であると見られています。さらに、アクセスしていたサイトの大半はおとりサイトであり、ファイルがホストされていなかったことも判明しています。Infostealer.Gampass によるこの活動は、報道されている DDoS 攻撃に関連すると思われ、Web サイトに対する DDoS 攻撃と誤って解釈された可能性もあります。
 

狙いは韓国に集中

シマンテックの遠隔測定では、この攻撃に関連する活動が依然として確認されていますが、現時点でメインのコマンド & コントロールサーバーは応答していません。さらに、この攻撃はまるでレーザー照準のように韓国に集中しています。攻撃の 99% は韓国から報告されており、他の地域から報告があったのは偶発的なものにすぎないからです。

これと同様の攻撃でゼロデイ脆弱性が悪用された前例はほとんどなく、今回の攻撃者が一定の高度な技術力を備えていることがうかがえます。この攻撃活動では何種類かのマルウェアが使われており、攻撃者の明確な目的はまだわかりませんが、動機は金銭の詐取にあると思われます。韓国に対するサイバー攻撃が起きると、メディアでは、とかく国家支援による何らかの攻撃ではないかと憶測されがちですが、今回確認された活動から判断する限り、この攻撃はサイバー犯罪であると考えたほうがよさそうです。

シマンテックは、この攻撃に関連する活動の監視を続けています。脅威から保護するために、最新のソフトウェアパッチを適用してシステムを最新の状態に保つことをお勧めします。また、このような攻撃から保護するために、シマンテックの最新技術をお使いいただき、コンシューマ向けのノートン製品や、エンタープライズ向けソリューションのそれぞれ最新版を導入してください。

 

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