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2014 年最初の週に、シマンテックは定番とも言えるソーシャルエンジニアリングの手法を使い、被害者に強制的にマルウェアをインストールさせる Web サイトを確認しました。ドメインは http://newyear[削除済み]fix.com で、2013 年 12 月 30 日に登録されています。シマンテックの調査によると、攻撃の 94% は英国のユーザーを狙っているようであり、広告ネットワークと、無料動画ストリーミングサイトやメディアサイトを通じて攻撃が仕掛けられています。
攻撃者は、以下のような手口で被害者を欺こうとします。
- URL に「new year(新年)」や「fix(修正)」などの語句が含まれる。
- いかにもそれらしい見かけのテンプレート(Google、Microsoft、Mozilla などの)を使い、システムの正常な動作には緊急のアップデートが必要であると説明する。
- ブラウザの種類に応じて、Chrome、Firefox、Internet Explorer の Web ページにユーザーをリダイレクトする。リダイレクト先は偽サイトだが、まるで本物のように見える。
- JavaScript のループ処理を使って、被害者がしかたなくサイトにとどまるように仕向ける。ブラウザを閉じるには、[Yes/No]オプションを 100 回もクリックしなければならない。
このようなソーシャルエンジニアリング攻撃は、独特ではありますが目新しいものではありません。緊急のアップデートをインストールしなければならないというユーザーの不安感を狙っています。ドメインは昨年末に登録されたばかりですが、もうホリデーシーズンも終わる時期だったので、攻撃者がこの手法を思いついたのは、ぎりぎり最後のタイミングだったようです。
Web サイトは、ウクライナにホストが置かれ、Apache と Nginx によってセットアップされたデュアルハイブリッド Web サーバーを利用しています。被害者のブラウザを識別してリダイレクトを実行しているのは、このうち Nginx です。
ユーザーには、使っているブラウザの種類に基づいて Google Chrome、Mozilla Firefox、または Microsoft Internet Explorer のテンプレートが表示されます(図 1 から 3)。
図 1. Chrome のユーザーに表示されるページ
図 2. Firefox のユーザーに表示されるページ
図 3. Internet Explorer のユーザーに表示されるページ
図 4: JavaScript のループを使ったボタン。100 回クリックしないと閉じない
この記事の執筆時点では、Internet Explorer 版の Web ページはすでに機能しなくなっています。Chrome のダウンロードページからは Chromeupdate.exe がダウンロードされ、Firefox のダウンロードページからは Firefoxupdate.exe がダウンロードされます。
どちらのサンプルも、シマンテックは Trojan.Shylock として検出します。シマンテックは、この攻撃に対して以下の IPS 定義を提供しています。
Web Attack: Gongda Exploit Kit Website
この手の脅威から身を守るために、シマンテックは以下のことを推奨します。
- ウイルス対策定義、オペレーティングシステム、ソフトウェアを最新の状態に保つ。
- 電子メールやメッセージサービス、ソーシャルネットワークで送られてきたリンクがどんなに魅力的でも不用意にクリックしない。
- ファイルは、信頼できる正規のソースだけからダウンロードする。
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