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年明け以降、日本語のワンクリック詐欺が Google Play で猛威を振るっています。詐欺師たちは、1 月末から 700 個にも及ぶアプリを公開しています。新しいアプリは日々公開されており、Google Play にアプリを公開するために詐欺師たちは 25 ドルの登録料を払い、これまでにおよそ 4,000 ドルを費やしています。
図 1. 開発者と開発されたアプリの合計
詐欺アプリへの対応はイタチごっこの様相を呈しています。アプリが Google Play から削除されると、詐欺師たちは別のアカウントでさらにアプリを公開します。それらもすぐに削除されますが、今度はまた別のアカウントでさらに多くのアプリを公開するのです。アプリの大半は公開された当日に削除されますが、特に週末に公開されたアプリの中には、ダウンロード数が 3 桁になるまで生き延びてしまうものもあります。こうした詐欺アプリは、アダルト動画に興味を持つユーザーを欺いて、有料サービスに登録させるためのサイトに誘い込みます。1 人でも詐欺に引っかかれば、99,800 円が詐欺師の懐に入るので、さらに多くの開発者アカウントを作って、詐欺アプリの数を増やせば、実入りも多くなるというわけです。
図 2. マルウェア作成者の開発者ページ
最近、詐欺師たちは新しい手口を思いついたようです。典型的なワンクリック詐欺アプリでは、アプリ内で Web ページを表示するために Webview クラスを使用します。通常、クリック詐欺へと誘い込むアダルト関連のサイトが表示されますが、新しいアプリでは、同じようなアダルト関連サイトでも、個人情報(Google アカウント、電話番号、国際移動体装置識別番号(IMEI)、Android ID、機種の詳細情報など)を盗み出すアプリをホストするサイトが表示されます。新しい詐欺アプリは、手動でダウンロードしてインストールする必要があるアプリのダウンローダとしての役割を果たします。
図 3. 悪質なアプリをホストするサイト
図 4. 偽の Google Play サイト。ここから悪質なアプリがダウンロードされる
図 5. デバイスからアップロードされるデータ
この新しい手口で気になるのは、詐欺師たちがアプリページの説明にランダムなキーワードを列挙していることです。従来はアダルト関連のキーワードだけが記載されていましたが、ここではより多くの人を標的にしようとしています。詐欺師たちの狙いは、アプリを探しているユーザーが詐欺アプリを偶然見つけて、アダルト風のアイコンに目を引かれてしまうことです。アプリのタイトルも、たいていはアダルト風のものですが、中にはランダムな名前のアプリもあります。
図 6. 悪質なアプリのページ
図 7. アプリの説明に列挙されているキーワード
個人情報がどのように悪用されるのかについてはまだ確認できていませんが、被害者のもとに詐欺師から何らかの形で連絡が来るものと思われます。シマンテックは、このブログで説明しているアプリを Android.Oneclickfraud として検出します。ノートン モバイルセキュリティや Symantec Mobile Security などのセキュリティアプリをデバイスにインストールすることをお勧めします。スマートフォンとタブレットの安全性に関する一般的なヒントについては、モバイルセキュリティの Web サイト(英語)を参照してください。
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