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3D プリンタは魅力的なデバイスで、最近では値段も手ごろになり、広く利用できるようになりつつあります。多くのユーザーが好んで 3D プリンタを試用し、さまざまな分野にイノベーションを起こしています。3D 印刷によって可能なことはあまりに多く、武器の模造など物議を醸すアイデアの実現から、鍵の複製までさまざまです。ここで言っているのは、単に安っぽいプラスチック製の複製の話だけではありません。新型の 3D プリンタになると、チタンなどの素材を焼結して耐久性の高いものを作ることも可能です。
先々週に相次いで開催されたセキュリティカンファレンス OHM2013 と DEFCON では、錠前破り(ピッキング)に関して類似のプレゼンテーションが 2 つ行われました。どちらも、物理的な鍵の複製を 3D プリンタで作成できることを実証したもので、必要なのは元の鍵の ID 番号と、精巧な写真数枚だけです。たったそれだけで、実際に使える 3D モデルの鍵を複製できてしまうというのは、考えるだけでも心配です。3D モデルのファイルの一部は、一般に入手可能で、変更も改造も簡単です。
これは別に新しい概念ではありません。手錠の鍵の 3D モデルは、1 年以上前から一般に出回っています。数年前には、高解像度のカメラで撮影した数枚の写真から鍵を複製する方法を実証した本も何種類か出版されました。
もちろん、熟練した腕前の攻撃者であれば、通常のピッキング道具で錠を開けることもできます。3D プリンタが一般にも利用できるようになり、対応する鍵ファイルがオンラインで流通すれば、多くの人々がますます簡単に複製を作れるようになります。
新聞やテレビ番組で鍵の写真が映しだされた例は数多くあり、それが複製につながる恐れがあります。たとえば、消防士がさまざまなエレベータや非常口を操作できる特殊な鍵や、警察官が持つ手錠の鍵などは、それなりのプリンタさえあれば誰にでも簡単に作れる標的になりえます。
これは大多数の人々が心配しなければならない性質の問題ではありませんが、撮影したものの物理的な特性について慎重を期することは重要です。言うまでもなく、この攻撃は、あらゆる種類の鍵と錠の組み合わせに有効なわけではありません。どちらかといえば、デジタル世界の暗号鍵に似ており、脆弱な鍵を使った古い単純な実装は破られてしまう可能性があるので、強力な鍵に取り替える必要があるものの、未熟で脆弱な鍵を使っている実装もまだまだ多く、リスクにさらされている恐れがあります。
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